ブローデル、アリエス、ル・ゴフらを輩出したアナール派の創始者マルク・ブロック(一八八六ー一九四四年)。一九二八年に行われた講演の記録である本書は、歴史の中で「比較」を行うことの意義と問題点を豊富な具体例をまじえながら分かりやすく説明する。「われわれは歴史から何を知ることができるのか」という問いに迫っていく最良の歴史学入門。
マルク・ブロックの講演記録が前半(1920年代の講演らしい)。後半は訳者による解説で、前半の講演内容を改めて分かりやすく整理して解説してくれている。歴史の本というよりかは、歴史学の本。もっと言ってしまえば、「比較」とは何か、歴史において「比較する」とはどういうことかといった定義や方法論が延々と続く。よって哲学の本でも読んでいるかのような面倒くささがあった。登場する歴史の具体例も、ヨーロッパ史における制度の比較例の列挙であってその内容の説明はほぼない。方法論の展開はおもしろいけれども、歴史の書物として期待して読むとおそろしく抽象的で難解な内容に面食らう。
■ 比較史の方法(講談社学術文庫)[マルク・ブロック/高橋 清徳]
■ 比較史の方法(比較史の方法)[マルク・ブロック]【電子書籍】
こちらの記事もぜひ!!
- 読了:一度読んだら絶対に忘れない世界史の教科書[山崎 圭一] (2022年11月27日)
- 読了:物語イスラエルの歴史 アブラハムから中東戦争まで (中公新書) [ 高橋正男 ] (2019年3月24日)
- 読了:物語エルサレムの歴史 旧約聖書以前からパレスチナ和平まで (中公新書) [ 笈川博一 ] (2019年2月15日)
- 読了:教養としての「ローマ史」の読み方 [ 本村凌二 ] (2018年6月20日)
- 読了:居酒屋の世界史【電子書籍】[ 下田淳 ] (2018年11月30日)