読了:アヒルと鴨のコインロッカー(創元推理文庫)[伊坂幸太郎]

アヒルと鴨のコインロッカー

アヒルと鴨のコインロッカー

  • 作者:伊坂幸太郎
  • 出版社:東京創元社
  • 発売日: 2006年12月

【第25回吉川英治文学新人賞受賞】
引っ越してきたアパートで出会ったのは、悪魔めいた印象の長身の青年。初対面だというのに、彼はいきなり「一緒に本屋を襲わないか」と持ちかけてきた。彼の標的はーーたった1冊の広辞苑!? そんなおかしな話に乗る気などなかったのに、なぜか僕は決行の夜、モデルガンを手に書店の裏口に立ってしまったのだ! 注目の気鋭が放つ清冽な傑作。解説=松浦正人

*第2位「このミステリーがすごい! 2005年版」国内編ベスト10
*第3位 2004年(第1回)本屋大賞
*第4位「週刊文春」2004年ミステリーベスト10/国内部門

*映画『アヒルと鴨のコインロッカー』(2007年/中村義洋監督)原作

いやぁ、面白かった。伊坂幸太郎さすがだねぇ。一文が短いのと、言葉が分かりやすいからポンポン読める。それでいて会話の軽妙な巧みさにはうなるしかない。そして謎の設定とやがて明かされた真実に見事に騙されたよ。

■ アヒルと鴨のコインロッカー(創元推理文庫)[伊坂幸太郎]
■ アヒルと鴨のコインロッカー[伊坂幸太郎]【電子書籍】

読了:テスカトリポカ(角川文庫)[佐藤 究]

テスカトリポカ

テスカトリポカ

  • 作者:佐藤 究
  • 出版社:KADOKAWA
  • 発売日: 2024年06月13日

心臓を鷲掴みにされ、魂ごと持っていかれる究極のクライムノベル!
メキシコで麻薬密売組織の抗争があり、組織を牛耳るカサソラ四兄弟のうち三人は殺された。生き残った三男のバルミロは、追手から逃れて海を渡りインドネシアのジャカルタに潜伏、その地の裏社会で麻薬により身を持ち崩した日本人医師・末永と出会う。バルミロと末永は日本に渡り、川崎でならず者たちを集めて「心臓密売」ビジネスを立ち上げる。一方、麻薬組織から逃れて日本にやってきたメキシコ人の母と日本人の父の間に生まれた少年コシモは公的な教育をほとんど受けないまま育ち、重大事件を起こして少年院へと送られる。やがて、アステカの神々に導かれるように、バルミロとコシモは邂逅する。
1 顔と心臓
2 麻薬密売人と医師
3 断頭台
4 夜と風
  暦にない日

直木賞、山本周五郎賞ダブル受賞のハードボイルドクライム小説。麻薬カルテル、闇医者、無戸籍児童に児童心臓密売と一般人にはおよそ関係しないような裏社会の話なんだけれども、それをエンタメとして一気に読ませる作者の力量がすごい。テスカトリポカはアステカ神話の神様なんだけれども、単にアステカ神話を引用しているだけではなく、テスカトリポカの生贄神事を児童心臓密売という現代のストーリーとして翻案再構築しているところが見事。

■ テスカトリポカ(角川文庫)[佐藤 究]
■ テスカトリポカ[佐藤 究]【電子書籍】