カテゴリー: 音楽
読了:さよならドビュッシー(宝島社文庫)[中山七里]
順番としてはこの「さよならドビュッシー」が先で、その続編が先日感想を書いた「おやすみラフマニノフ」。都合こっちを読むのが後になってしまった。
いやぁ、これも面白かった。全身大やけどを負った音楽高校の女子高生が数か月後のピアノコンクールに挑む話なんだけれども、「いやぁぁぁぁ、女子高生にこんな過酷な運命背負わせるなんて……」と思いながらも、その圧倒的な面白さにやはりページを繰る手が止まらない。寝る前にちょっとずつ読もうなんてことのできる本じゃないよ。一気読みしてしまった。
探偵役、岬先生やっぱり全能。こっちが先なので岬先生の説明とかはこっちの方が詳しい。これを踏まえて「おやすみラフマニノフ」だったところもあったのね(知らなくても全く問題はなかったのだが)。2編の時系列的には今回の話と「おやすみラフマニノフ」は独立した事件と話でありながら、ほぼ同時期で同時進行していたってことになるんだろうけれども(数か月こっちのほうが先だけれども、かぶっている期間がある)、そうしたら岬先生ってばなおさら全能感際立ってないかい?
コンクールの息の詰まる主観描写はすさまじい。予選を読んだらショパンの練習曲集Op.10を聞きたくなって、おもわず音源アルバム引っ張り出してきましたよ。
読了:おやすみラフマニノフ(宝島社文庫)[中山七里]
いやぁ、おもしろかった。面白すぎてページを繰る手が止まらなくて一気読みしてしまったよ。音楽好きにはたまらんのではないかと。
一応、ミステリーではあるんだけれども、それ自体はそんなに大したものではないし、どっかで聞いたことのある設定だなぁって感じ。
この作者の神髄は、なんといっても演奏される曲の展開描写の妙。どのような演奏なのかをまるで楽譜を見ながら曲を聴いているかのような追随体験できる。そして登場人物のその時の五感や心情を主観的に交える。これがもう本当に読んでいてスリリングなんだよ。知っている曲だとなおさら、「あぁそういう曲だった、確かにそういう感じだった」とか頭の中で曲が鳴ってしまうんだよ。メインのラフマニノフのピアノ協奏曲第2番はもちろん、チャイコフスキーのバイオリン協奏曲も素晴らしい描写。
音大生の生態も割とリアルなんじゃなかろうか。登場人物の性格を楽器の性格に合わせすぎというか型にはまりすぎている気はするんだけれども、あぁ確かにこの楽器奏者はこういう感じの人いるいるとか思っちゃったよ。それにしても岬先生、出来過ぎじゃね?
Don’t Rain On My Parade
夜の女王いろいろ
My Man
Mash Off
L-O-V-E
あけましておめでとうございます
本年もよろしくお願いいたします。
Happy Holidays!!
平均的なキリスト教徒の家で、クリスマスの行事は12/24の晩から25日の夕暮にかけて行われる。
その行事とは、晩餐、真夜中のミサ、イヴのパーティー、パーティーの後の嘔吐、
プレゼントの交換、クリスマスの昼食、クリスマスの昼食の後の嘔吐、そして叔母さんへのキス、である。
( ピエール・デブロージュ )