当時の俺には無理だったはず、今でも無理なのだから

先日ブルグミューラー25の練習曲集を買ってきたと報告した。

ピアノ楽譜物色に出かけた

で、初見練習用にと1冊通したんだけれども、こんなに難しかったっけって曲が何曲かあったのよ。「シュタイヤー舞曲」の跳躍や「つばめ」の手の交差とか苦戦したよ(「乗馬」の1オクターブ跳躍でさえ外して頭抱えた)。書かれているアーティキュレーションも記憶とまったく違っていたり(嘘ばっかり弾いていたということだな)。こんなの子どもの頃できていたとは到底思えない。当時の先生には、結局できていなかったけれども、おまけで許してもらっていたに違いない。

指が足りない

最近ピアノの練習を再開したのだけれども、長い長いブランクがあったため、なかなかままならない。音の粒がそろわないとか鍵盤の距離感がつかめなくなっているとかいろいろ問題山積み。昔できたことが今できなくなっていることの、なんと歯がゆいこと。

指使いの感覚もそうとう鈍っていて、昔弾いたはずの曲でも指の動かし方が思い出せない。鍵盤を押さえる指がいつのまにか足らなくなってしまい弾けなくなってしまうことが頻発する。

基本に戻って、何にも考えなくても弾けるはずと踏んだハ長調スケール(白鍵のみの音階)をやってみた。4オクターブのトップノートに至るときに指が足りなっくなってしまったとき(右手の場合トップノート「ド」の一つ手前の「シ」で小指になってしまったとき)の絶望感ったらありゃしないよ。「俺もうダメかも……」

ピアノ楽譜物色に出かけた

先日ね、ピアノの楽譜を物色しに銀座のヤマハに行ってきたわけですよ。ピアノの楽譜を見に行くなんてすごく久しぶり。

で、楽譜売り場をウロウロしていたら「ブルグミューラー25の練習曲」を見つけてしまった。いや、もちろんピアノを習い始めたころに使っていたボロボロになった楽譜は今でもあるんだけれども、当時の先生と子どものころの自分の謎の書き込み(ドレミとか音符に書いてあったりするがそこそこに間違えていたりもする)で読みにくい状態なので、いっそのこと新しく買っちゃおうと思って買いました。びっくりすることに1冊700円くらい。25曲入りなのに安い、安すぎる!!愛らしい素敵な曲集をこんなに安く手に入れちゃっていいのかしら?と思ったり思わなかったり。家に帰ってから、昔のボロボロ楽譜の方の値段を見たら300円だった(もちろん当時は消費税なんてなかった)。遠足のおやつ代並みか。新旧を比べてみると曲タイトルの日本語訳がちょっとずつ違っていた。「スティリアの女」は「シュタイヤー舞曲(アルプス地方の踊り)」になっていたり(原題:La Styrienne)、「帰途(かえりみち)」は「再会」になっていたり(原題:Le retour)。集大成でもある終曲「貴婦人の乗馬」は単に「乗馬」になっていた(原題:La chevaleresque)。

鼻歌にまつわるエトセトラ

■その1
小人数のzoom会議中に、自分が話していた途中に自分とは関係のない話題で議論になったので、「ふんふん」と聞いていたつもりが、「ふんふん」がいつのまにか鼻歌に変わってしまっていた。マイクがONのままだった。笑われた。愛すべきおっさんキャラクターとしての地位を確立できたに違いないとポジティブにとらえてみることにする。ちなみにその鼻歌は「カリンカ」だった。「カリンカ」ご存じない?ロシア民謡、あのテトリスのBGMだよ。

■その2
昔お手伝いに行っていたさる楽団に、そこそこ年配のチューバ奏者がいた。合奏中、他のパートが指導を受けているときに、それに合わせてメロディーを低音鼻歌(結構響いていた)で歌っていることがよくあった。彼の職業が教師だったこともあってか、陰でこっそり「鼻歌先生」と呼ばれて親しまれていた。

■その3
管楽器奏者にはあまりできないことであるが、ピアニストは演奏中に曲に合わせて鼻歌歌っている人がそこそこいる(時に唸り声や喘ぎ声だったりもする)。レコーディングされているものもよく耳にする。ピアノの演奏よりもそっちの方が目立っているものが商業ベースメディアにのっている場合もある。テンポゆっくり目でしっとり系の曲に多い印象で、バッハの「ゴールドベルク変奏曲」とかモンポウの「歌と踊り」とかで、ハートを鷲掴みにする鼻歌を聞いたことがある。

wikipediaの「カリンカ」の項
wikipediaの「ゴルトベルク変奏曲」の項
wikipediaの「歌と踊り (モンポウ)」の項

雪は踊っている

本日東京は雪が舞っております。窓から外を見ながら、頭の中ではドビュッシーのピアノ曲集「子供の領分」から「雪は踊っている」が流れておりました。

スタバで待ってる

クラシック音楽、特にキリスト教音楽で有名なモチーフとして「スターバト・マーテル」というものがある。日本語では「悲しみの聖母」と訳されることが多い。元ネタは、十字架にかかって亡くなったキリストを嘆き悲しむ母マリアを描いた中世の詩の冒頭。多くの作曲家が曲を作っているのだけれども、特にドヴォルザークの作品が代表的。その性格上非常に痛ましい音楽であるのだけれども、この「スターバト・マーテル」を日本のクラシック音楽界では「スタバで待ってる」ともじる。

wikipediaの「スターバト・マーテル」の項