読了:フェルマーの最終定理 (新潮文庫) [ サイモン・シン ]



一時期大ブレークした数学ノンフィクションをようやく読んだよ。数論の出来はじめから、フェルマーの予想(彼自身は証明したと言っているが、紙面が足りなくてここには書けないとだけ走り書きを残している)、350年にわたる証明へのチャレンジの歴史、数学者ワイルズによる証明の道のり、そしてフェルマーの最終定理証明後に残されたものは?。モジュラーあたりから証明の詳しいところは分からなくなったけれども、背理法、帰納法といったことさえわかっていれば大筋を見失うこともなく読み進めていける。数学上の証明ってこんなに厳しいものなんだなぁと思うものの、それでもチャレンジせずにはいられないってところが人の人たる所以でもあるんだなぁ。そして多くの日本人数学者の業績もワイルズの証明に寄与してるんだなぁとか思いながら一気に読んだ。

wikipediaの「フェルマーの最終定理」の項

フェルマーの最終定理 (新潮文庫) [ サイモン・シン ]

通勤手段

 職場のN課長が「通勤が面倒くさい。どこでもドアか、空飛ぶ自動車、開発されないかなぁ」とのたまった。実現の可能性という点では後者に断然分があるわけだが、「空飛ぶ自動車」を「地面を走れる飛行機」と考えればもはや実現されているものと言える。実際に通勤で使えるかどうかは別問題であるが。

読了:十字軍物語 (新潮文庫) [ 塩野 七生 ]




抜群に面白かった。そうかぁ、十字軍時代の200年に、地中海の突き当り中近東の海沿いにはキリスト教諸国があったんだなぁ。全然知らなんだ。

昔習ったおぼろげなる世界史の知識でラフが「十字軍」について知っていることすべて

■イスラムの勢力拡大に危機感を感じたビザンツ帝国皇帝からの応援要請を受け、ローマ教皇が呼びかけた中世ヨーロッパの聖地奪還運動。イェルサレムは奪還したもののすぐに奪い返されている。第4次十字軍はあろうことかビザンツ帝国の首都コンスタンティノープルを陥落させる。結局はうまくいかなかった宗教運動。

こんなくらいしか知らなかったんだよ。ドラマにしても映画にしても文学にしても、とにかくモチーフにされることの多い十字軍の歴史を、塩野七生がまとめてくれたんだから面白くないわけがない。

説き起こしは、「カノッサの屈辱」から。第1巻は第1次十字軍を中心に、中近東におけるキリスト教諸国の起こりと聖地イェルサレムの奪還。第2巻は、大した成果はなかった第2次十字軍をちょろっと述べるが、基本的にはその前後のキリスト教諸国の出来事を。第3巻では第3次十字軍から第8次十字軍までと十字軍後日譚。そして締めくくりは「アヴィニョン捕囚」。「カノッサの屈辱」から「アヴィニョン捕集」と教皇権の絶頂から衰退までが、十字軍の歴史を包含している。十字軍の失敗がローマ法王の権力の失墜を招いたわけではなく、十字軍はヨーロッパの世俗の諸侯や王たちのパワーバランスを崩してしまったことで、教皇の権力の失墜を招いたと述べる点は納得。

また、イスラム側の状況もきちんと追ってくれているので、アイユーブ朝、マムルーク朝の勃興が十字軍と密接にかかわっている点を改めて認識できた点は、感動的ですらあった。

十字軍物語 第一巻 神がそれを望んでおられる (新潮文庫) [ 塩野 七生 ]
十字軍物語 第二巻 イスラムの反撃 (新潮文庫) [ 塩野 七生 ]
十字軍物語 第三巻 獅子心王リチャード (新潮文庫) [ 塩野 七生 ]
十字軍物語 第四巻 十字軍の黄昏 (新潮文庫) [ 塩野 七生 ]

土曜日の晩飲み会に行ってきます。

「どようびのばんのみかいにいってきます。」を一発変換したら「土曜日の番の未開に言ってきます。」となった。フッ、まだまだだな。

というわけで、S吹奏楽団元団員Kさんを囲む会に参加。とりあえず焼肉、それから居酒屋へ移って楽しく談笑。Kさん忙しそうだけれども、相変わらず話がうまくて楽しい。また余裕が出来たら戻ってきてほしいなぁ。