ハインライン「夏への扉」に続く古典SFを読もう第2弾は、アーサー・クラーク「幼年期の終り」。
詩的な表現がクラークらしいんだけれども、結末はちょっと哀しい話だった。それが宇宙の上位者の摂理に基づいた運命というものなのか。
冷戦時代、ソ連とアメリカどちらが先に宇宙に到達するかという正念場に、突然地球各地に現れた異星人オーバーロードの大型宇宙船。そこから1世紀半に渡る人類とオーバーロードの関係が3つの時代で描かれる。当初はかたくなに人類に姿を見せなかったオーバーロードであったが、その先進的な技術でもって人類の差しあたっての問題を解決してしまった。人類はもはや戦争や飢えに苦しむことはなくなった。それでいてオーバーロードは人類に対して過剰な干渉はしてこないが、去るわけでもない。まるで人類を観察しているかの如く。彼らが地球へやってきた目的は何なのか。
■ 幼年期の終り(ハヤカワ文庫)[アーサー・チャールズ・クラーク/福島正実]
■ 幼年期の終り[アーサー C クラーク/福島 正実]【電子書籍】
こちらの記事もぜひ!!
- 読了:やりなおし世界文学[津村 記久子] (2023年12月25日)
- 読了:言語学バーリ・トゥード Round 1 AIは「絶対に押すなよ」を理解できるか[川添 愛] (2022年3月16日)
- 読了:危機と人類(上/下)[ジャレド・ダイアモンド] (2022年12月25日)
- 読了:神の代理人 (新潮文庫) [ 塩野七生 ] (2018年11月27日)
- うまみ成分 (2017年1月21日)