子供の頃、ドラえもんが好きだという「どら焼き」なるものがどういう菓子であるのかが謎だったのではあるが(それが餡子の入った菓子だという認識は出来ていた)、うちの実家(一応関西圏)では「三笠」と呼ぶものとほぼ同義であることを知ったのは、わりと大人になってからであった。なるほど、これがどら焼きなるものか、っていうか三笠やん。
浪人時代、ある有名な予備校講師執筆の教科書中の例文にやたらと「今川焼き」が登場するのであった。今川焼きなるものがどういうものなのかさっぱりわからないまま、とにかくそういう和菓子があってこの講師はその今川焼きなるものをこよなく愛しているのだなぁと思っておりました。上京してきてはじめて今川焼きなるものが何かを知って、「大判焼き」とか「回転焼き」とか「御座候(ござそうろう)」のことか、なんだ今までもしょっちゅう見ていたあの菓子じゃんと軽い失望感を覚えたものだ。
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