
生存報告会

緊急事態宣言は解除されたものの、相変わらず在宅中心で働いております。で、緊急事態宣言が解除されたとたんに訪問販売やら宗教の勧誘やらがしょっちゅうやって来て、そのたびに仕事を中断されることしきり。世間では在宅勤務継続により日中家にいる家庭はまだ多いと踏んでのことに違いない(実際はコロナ禍前の在宅勤務をしていなかった頃でも、平日の昼間に多くの勧誘が来ていたのかもしれないが、なにぶん家にいなかったので知る由もないが……)。昨年の緊急事態宣言解除されていた期間はまったくこの手の訪問はなかった。これもある種のコロナ慣れにより引き起こされている現象なのかもしれないぞと、思ったり思わなかったり。
在宅中の訪いで歓迎するのは宅配便だけだよ。
■ 新興宗教の勧誘を別の神を擁立して丁寧に退けました。 – Everything you’ve ever Dreamed
眼鏡を外さず目薬差しちまった。世界は濡れた。
昨晩は寝落ちしたらしい。朝起きたら昼だったんだけれども(それは朝起きたとは言わない)、室内の電気がつけっぱなしだった。机の上に、謎の食べかけ雑炊と飲みかけの発泡酒缶。謎の雑炊は、ごはんが入っているから雑炊と判断したんだけれども、具がよくわからない。固形物らしきものは見当たらない。とりあえず温めて一口食べてみたところ、なんだか生臭いイカの燻製のような香りが口に広がる。何だこりゃ?しかも結構塩辛い。俺はこれを昨晩食っていたのか?全く覚えがないのだが。エイリアンアブダクションか。
たまごがたくさんあるので、片付けメニュー。オムライスなぞを作ってみた。ドレスドとかタンポポとかいうシャレたものではなく、単純に薄焼きタマゴ(破れてるけど)の昭和的懐かしオムライス。
節分ですよ。えぇ、かつてこっそりと関西人やっていたもんですから、節分と言えば恵方巻でしたよ。学校から帰って来るじゃないですか、そうすると台所のテーブルの上におやつとして恵方巻が置いてある。それが節分だったのですよ。
さて、今年の恵方は、ほぼ南南東だとか。南南東は英語では「South-southeast」で「SSE」と略すらしい(英会話サークルみたいってそれは「ESS」か)。
話は変わって、分子生物学の実験手法の一つにサザン法(サザンブロッティングあるいはサザンハイブリダイゼーション)というのがあるのですよ。サンプルの中に特定の塩基配列を持つDNAが存在するかどうかを検出する手法。一般的には生物の全DNA(ゲノム)あるいは特定のDNAを酵素で処理し、電気泳動した後、それをメンブレン(膜)に転写する(ブロット)。そのメンブレンに対して、ラベリングした検出したい塩基配列のDNA(実際には相補的な配列)をプローブとして特異的に結合させて(ハイブリダイズ)、メンブレン上のどこにプローブが結合したかを調べる。Edwin Southern さん(まだ存命のはず)によって開発された方法なので 「サザン法」と名付けられてます。
サザン法は、DNAをDNAプローブで検出する方法。同じ原理で、DNAの代わりにmRNAを電気泳動で流したものをメンブレンに転写し、DNAプローブで検出する方法(RNAをDNAプローブで検出する方法)には「ノーザン法」と名付けられたとさ(「サザン法」にちなんだシャレ)。さらに、サンプルに含まれるタンパク質を検出する方法として、タンパク質を電気泳動した後にメンブレンに転写し、特定の抗体(抗体もタンパク質なのでタンパク質同士の結合)で検出する方法には「ウェスタン法」と名が付いております。
じゃ、これの応用。ある特定のDNA配列に結合するタンパク質を検出する方法があります(DNAに結合するということは主にDNAの転写調節タンパク質である可能性が高い)。サンプルのタンパク質を電気泳動した後にメンブレンに転写し、DNAプローブで検出する。この方法はDNAとタンパク質の結合なので「サウスウェスタン法」と名付けられておりますよ。
■ wikipediaの「サザンブロッティング」の項(DNAをDNAで検出)
■ wikipediaの「ノーザンブロッティング」の項(RNAをDNAで検出)
■ wikipediaの「ウェスタンブロッティング」の項(タンパク質をタンパク質で検出)
■ wikipediaの「サウスウェスタン法」の項(タンパク質をDNAで検出)
サザンやウェスタンは学生実習でも行うくらい基本の実験手法なんだけれども、RNAを扱うのは難しいというか超面倒なので(RNA分解酵素はそこら中にあるため油断するとすぐ分解されてサンプルがおじゃんになる)、個人的にノーザンは難易度が高くて嫌い。でも学位論文発表や学会発表なんかでは「で、ノーザンはやったの?」としばしばつっこまれることがあるので油断ならない。
ついでに、生物学の用語にはこういうシャレでつけられた名前ってほかにもある。例えば、64コドンのうち終止コドンは3つあるんだけれども、それぞれにオーカー、アンバー、オパールとキラキラネームが付いている。最初にアンバーが名付けられたのだが、そのいきさつはこうだ。ある仮説を検証するための超面倒くさい実験を考えた人たちがいるんだけれども、彼らは自分たちがその面倒くさい実験をやりたくないもんだから、とある大学院生に「もし実験がうまくいったら得られた変異体に君の名前にちなんだ名前を付けてあげよう」と丸め込んで実験させたのだ。幸いなことに実験はうまくいって仮説は検証された。その大学院生の名前はBernsteinといった(英語だとAmber(琥珀)の意)ので、その変異体には「Forever Amber」と名が付けられた。のちにその変異体の変異の原因は、ある終止コドンが原因とわかった。そういうわけでその終止コドンには「amber」と名が付いた次第。で、残り2つの終止コドンにもだったらということでキラキラネームが付きましたとさ。
■ wikipediaの「終止コドン」の項
■ 「源流を遡る」 第1回 – コーヒーブレイク | 東洋紡バイオテクサポート事業部
アウストラロピテクスの有名な化石標本「ルーシー」は、調査作業中にかかっていた曲がビートルズの「Lucy in the Sky with Diamonds」だったからとか。
平均的なキリスト教徒の家で、クリスマスの行事は12/24の晩から25日の夕暮にかけて行われる。
その行事とは、晩餐、真夜中のミサ、イヴのパーティー、パーティーの後の嘔吐、
プレゼントの交換、クリスマスの昼食、クリスマスの昼食の後の嘔吐、そして叔母さんへのキス、である。
( ピエール・デブロージュ )
夜中に便意を催して目が覚める。いそいそとトイレに駆け込み、ものを排泄する。滝のような液体だった。まだ出るんかい、このままやと俺ひからびてまうで、というくらいおっちんしてましたよ。しかも出し切ったような、でもまだ何か残っているような不穏なおなか具合でしばらくベッドに戻れず。緊急事態だったので何も準備していない。師走の冷え切った深夜の底、僕はトイレで凍えていたのであった。(便座を温かくするような仕組みは導入していない)
そういえば、さるネットアンケート調査では、今やトイレにウォシュレットは多くの人に望まれているようだが、うちにはまだついていない。この後、ウォシュレットではない本物のシャワーに出向きわざわざキレイキレイしたのは言うまでもない。本当はウォシュレットを設置したいのはやまやまなのだが……(<すればいいじゃん)。
「少ない材料でパパっとできる」を謳ったレシピの第1工程が「大根は皮をむき、千切りにする」だった。料理面倒くさい人間にとっては、この時点で「パパっ」ではない。最初から挫折する。第2工程は「塩をまぶして塩もみし、5分ほどおいたら水切りをする」。実際に手を動かすことは少ないかもしれないが、ラフ的にはやはり「パパっ」ではない。
レシピ検索をする際に、結構な頻度でキーワードに「簡単」を入れているが、検索結果に出てくるレシピが本当に簡単だと思えたものは少ない。レシピで謳われる「簡単」とは、料理するのを面倒だとは思わない人基準なのではなかろうか。ラフはものぐさ人間なのである。食事はおいしいものを食べたいとは思うが、おいしく食べられるならそっちがいいという程度で、おいしくするための手間がやはり面倒くさいのである。あぁ心の貧しい生活……。