読了:1日1ページ、読むだけで身につく世界の教養365 人物編[デイヴィッド・S・キダー/ノア・D・オッペンハイム]

36万部突破、2018年1番売れた翻訳ビジネス書『1日1ページ、読むだけで身につく世界の教養365』の待望の第2弾!365人分の人生の知恵が1冊ニ!過去の成功と失敗から、明日を生きるヒントが見つかる。

1日1ページ(実はページ数は1日2~3ページ)で、世界の教養に触れられるという雑学本の第2弾は人物編だ。第1弾の感想雑記は以下を参照ください。

読了:1日1ページ、読むだけで身につく世界の教養365 [ デイヴィッド・S・キダー ]

今回は人物編ということで、各曜日ごとのテーマは次の通り。
 月曜日:指導者
 火曜日:哲学者・思想家
 水曜日:革新者
 木曜日:悪人
 金曜日:文筆家・芸術家
 土曜日:反逆者・改革者
 日曜日:伝道者・預言者(前作に続き日曜日は宗教の日)

前作同様、広く浅く人物紹介(超簡単な伝記)がなされるので、これで興味を持ったら、さらに本を探していろいろ読んでみてくださいねというあくまでも教養入門本。人物の著書などは主に書名のみの羅列で、なぜその時代にそういう作品が生まれたのかなどの考察はあまりされない。中にはこれでどうやって興味を持てるんだよというくらい浅い取り上げ方をされている人物がいるのもご愛敬。各トピックの最後についてくる「豆知識」は相変わらずほぼゴシップ。とりわけその人物がわき役だったとしても取り上げられた映画は誰が演じたかまで紹介されている。

取り上げられる人物は今回もアメリカ(あるいはイギリス)が中心なのは微笑ましい(やっぱり建国の父たちや南北戦争は手厚い)。伝道者の日曜日にはいわゆるアメリカの宗教伝道者が多く、モルモン教からサイエントロジーまで幅広く取り揃えております。悪人の木曜日にはフォックス姉妹(wikipediaのページ)(19世紀のアメリカでラップ現象をねつ造した姉妹)も登場。さすがに前作で取り上げた人物は避けられているけれども、著名人を取り上げているとはいえ365人もいると、日本人のラフからすると「誰やねん」という人物がまれに登場してきたりもして興味深い(アメリカではこういう人物を押さえておくのが教養なのね)。科学者や哲学者の選択はわりと堅実で(大事なところを押さえている)、彼らのトピックは興味深く読めた。また女性が多く取り上げられていたのも特徴か。1冊読めば、先人が積み上げてきた業績(ひいてはそれが人類の歩み)に感嘆の念を抱くこと間違いなし。ちなみに日本人で取り上げられていたのは紫式部と西郷隆盛。

ちょっと読みにくいかなと思った点は、各曜日ごとに独立してテーマに沿った人物を過去から現在に向けて並べているので、普通に前から順番に読んでいると中ほどでは1日ごとに時代が前に行ったり後に行ったり、時には300年近く飛んだりする。歴史上の今どのくらいの時点の話を読んでるんだっけ?というのを見失いがちになる。時には親子がそれぞれ別のカテゴリーで扱われているため、子が先に登場し、しばらく読んでいくと後になって別の曜日で親が登場したりということもある。王位の継承順とか混乱する。

読了してなによりも思ったこと:「結構な数の人物が『亡命』を経験しているもんだなぁ」(日本の歴史ではあまり出てこない言葉だよね)

1日1ページ、読むだけで身につく世界の教養365 人物編[デイヴィッド・S・キダー/ノア・D・オッペンハイム]
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