先日似た内容の本を読んだ。
今回の方も「物語」とついているけれども、こちらは物語というよりかは歴史文献や考古学の知見も多く、より学術的。文章もすっきりとしていて読みやすい。ただ、中東戦争あたりは現地のルポ的な要素がある、前に読んだ本のほうが読み物としては面白かったかも。
ユダヤの聖地、キリスト教の聖地、イスラムの聖地であるエルサレムの位置付けを世界史の中でとらえる通史としてとても面白く読めた。ユダヤの自覚とユダヤ教の芽生えはバビロン捕囚の時だったんだなとあらためて昔習ったことを思い出したよ。そして第1次世界大戦前後からのシオニズム、ユダヤとパレスチナ、アラブの動き。列強の思惑と干渉。現在に続く中東紛争の概要をつかむのにも適している。
■ 物語イスラエルの歴史 アブラハムから中東戦争まで (中公新書) [ 高橋正男 ]
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