東京に戻ってくる新幹線の中で読んだ一冊。前から読みたいと思っていたんだけれども、確かに面白かった。もともとは理系向けの専門雑誌に掲載されていた記事。日本人の書く英語論文の添削をしてきた著者の経験から、日本人の奇妙な英語がなぜ生まれるのか、ネイティブはどういう発想をしているのかについて具体的な例文(これがまたもとの掲載が掲載だけに論文系の堅い例文)をあげながら解説される。主に冠詞や前置詞、副詞などの細かい語のレベルの話が本書の大半を占めているが、語の選択を誤ると論の展開もおかしくなる点は納得。でもまぁ、新書なので、これを読んだから自然な英文が書けるようになる指南書とかは期待できない。こういうことがあるよ、こういうところに気を付けるといいんだよというエッセイ程度で読むのが吉か。著者も言うように、自然な英語に習熟するには「読んで、読んで、読んで」「書いて、書いて、書いて」いくしかないのだ。今年はちゃんと英語勉強しようかな(抱負として宣言できないところが弱い)。
■ 日本人の英語 (岩波新書) [ マーク・ピーターセン ]
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