三井住友銀行アプリのインターフェースが改善されていてめっちゃ感動した件

過日、三井住友銀行の振替機能のUIに関しての不満を記した。

三井住友銀行アプリの振替機能ユーザインタフェースに不満

スマホの三井住友銀行アプリの振替機能のUIに関して不満があるのは次の2点だ。

  • 資金移動口座を指定した後の次の画面へのボタンが画面をスクロールしないと出てこない。
  • 移動金額を入力するとき、キーボードで金額入力欄が隠れてしまっている。

本日、振替機能を使ったら、2つ目の問題が解決していた。もっとも自分がここに書いたから解決したとはゆめゆめ思わないが、それでも自分が問題だと明確に認識して公にしたことが解決していることがうれしくてエントリーしてみた。

もっとも、過日のエントリーは三井住友銀行さんが考慮してくれるとうれしいなぁという感じで書いたのだが、今回改善されていたのは、AppleさんによるiOSのアップデートによるものだろうなぁと思っている(入力欄にフォーカスが当たった場合には、その入力欄がキーパッドで隠れないように適切にスクロールする一般的な機能改善が施されたのでは?)。まぁどちらが対応してくれたのかはわからないけれども(確認する方法はあるが、特定してどうだというほどのことでもないのでそこまではしない一介のユーザ)、まぁ解決していてうれしかったという報告まで。どちらであっても、対応ありがとうございます。

1番目の問題も対応していただけるとうれしいです。さすがにこちらはアプリのUI設計の問題だろうと思っているので三井住友銀行アプリ開発関係者にお願いするのが筋だろうとは思うものの、まぁここに書いているだけで(なかば自分用現状認識メモ)、しかるべき窓口などにちゃんと要望を出すわけではないのですが。

#三井住友銀行アプリ

読了:食べたくなる本[三浦哲哉]

小田原のサバ、ファッションフード、福島のスローフード、ジャンクフードの叙情、一汁一菜、蒸したカリフラワーのピュレ、アサリ二キロのスパゲッティ、マルフーガの揚げもの、どんぶりの味、怪食、快食、絶倫食、庄内のワラサ、エル・ブリと新スペイン料理、水のごとき酒…。美味い料理、美味い酒には目がない気鋭の映画批評家が、料理本や料理エッセイを批評的に読む。食の素材、味、調理法、さらには食文化のあり方をめぐる、驚きと発見に満ちた考察。

 料理本・食文化本(レシピ本を含む)の批評エッセイなんだけれども、これがべらぼうにおもしろかった。生きるためには食べなければならないがゆえに「生きるとは何か」というテーマに直結するのが食であり料理である。ゆえに料理本というものは著者の生きざまが反映されずにはいられないものなのだ。それをくみ取り愛でて楽しむのが本書。

 凡人には足元にも及ばないような変態的なこだわりを持つ料理人もいれば、非科学的な理論さえ根拠にしてしまう食の研究人もいる。しかしそこには彼らの食へのこだわり(時には愛ゆえの滑稽ささえ感じる)が垣間見える。そしてそういうところに人間が人間たる所以を見出し、愛情豊かな視点で三浦は批評していく。

 三浦哲哉氏とラフはほぼ同年代なので、食文化に関する思い出話などは共感できる部分も多かった。

 いろんな本が登場するが、もっともインパクトのあった料理本タイトルは「小林カツ代と栗原はるみ」。この二人の名前を並べてそのまんまタイトルにしてしまう発想がすばらしい。

食べたくなる本[三浦哲哉]
食べたくなる本(食べたくなる本)[三浦哲哉]【電子書籍】

読了:愛なき世界(単行本)[三浦しをん]

恋のライバルは草でした(マジ)。洋食屋の見習い・藤丸陽太は、植物学研究者をめざす本村紗英に恋をした。しかし本村は、三度の飯よりシロイヌナズナ(葉っぱ)の研究が好き。見た目が殺し屋のような教授、イモに惚れ込む老教授、サボテンを巨大化させる後輩男子など、愛おしい変わり者たちに支えられ、地道な研究に情熱を燃やす日々…人生のすべてを植物に捧げる本村に、藤丸は恋の光合成を起こせるのか!?道端の草も人間も、必死に生きている。世界の隅っこが輝きだす傑作長篇。

 タイトルは殺伐としているけれども、内容は優しい愛情にあふれた作品。東京大学大学院理学系研究科生物科学専攻植物学関係の研究室の人々と、そこにふとしたきっかけで出入りするようになった、本郷通りの赤門前あたりをちょっと入ったところの洋食屋で働く青年との交流が描かれる。ま、もっとも主人公は藤丸青年というより、彼が好きになった博士課程大学院生の本村さん。彼女の研究生活を軸にしておよそ1年の出来事が描かれる。

 植物の研究って何してるの?という方は読んでみると面白いかも。本村さんは、アラビドプシス(シロイヌナズナ)を材料として、植物の葉が一定の大きさに制御されている仕組みを研究している。葉の大きさを制御している特定の遺伝子を4つ壊せば(<ちょっと科学的には不正確な表現だけれども)、制御が効かなくなって野生株よりも大きな葉が生じるのではないか?という仮定で研究を進めている。この4重変異株を作るのに彼女は苦労している。

wikipediaの「シロイヌナズナ」の項

 おそらく、科学や基礎研究になじみがない人にとっては、それの何が楽しいの?何の役に立つの?ってところなんだろうけれども、なぜそうなっているのかを知りたいという知的探求心(それはもう渇望と呼んでもよい)が基礎研究に携わる人の原動力なのだということが、読んでもらえばわかってもらえるかと。自然科学系の大学院生・研究者がどんな生活をしているのかを垣間見ることもできるので、そういう点でもおもしろいかと。

 登場人物がみな一風変わった変人の類なんだけれども、この小説ではとてもマイルドで優しい描かれ方をしている。基本的にみんないい人なのだ。実際の研究者はクセの強いもっと筋金入りの変人が多いと思う。概して植物を扱う研究者はのんびりとしたところはあるけれども、それでももっととんがった部分もあったよというのが、かつて生物学研究者の端くれとして研究室に所属していた自分の感想。まぁ新聞小説だからこのくらい優しい話でいいんだろうけど。

愛なき世界(単行本)[三浦しをん]
愛なき世界(愛なき世界)[三浦しをん]【電子書籍】

日帰り京滋の旅

 実家の両親ともに入院中(同じ病院に)。見舞いがてらに日帰りで京都大津の旅。東京と横浜を合わせて「京浜」とか、京都と大阪を合わせて「京阪」とかいうように、京都と滋賀を合わせて「京滋(けいじ)」といういい方があるのだ。

wikipediaの「京滋」の項

 新幹線で京都駅に。いやはやこの外国人観光客の多さはすごいなぁ。とりあえず、午前中は京都で一番好きな場所「京都府立植物園」に向かう。京都駅から市営地下鉄で北山駅まで向かう。北山駅出口が植物園の北山門(実は裏門)に直結している。

京都府立植物園 Kyoto Botanical Gardens/京都府ホームページ

 園内に入ると、セミの声。あぁ、そうだ子供のころから夏休みの音って言えばこの音だったよと懐かしく思い出した(東日本とはセミの生態系が異なる)。

 それにしても、午前中だというのに、京都の夏は風が吹かずじりじりとひたすら暑い。

京都府立植物園温室
京都府立植物園温室

 食虫植物展、朝顔展、鴨川の帰化植物展と堪能。帰化植物展は写真パネル展示だったんだけれども、職員と思しき年配の女性が京都弁で解説していてはんなり。

 それから大津へ移動。昼ご飯は、ちゃんぽん亭総本家のちゃんぽん。この近江ちゃんぽんというものは、いわゆる長崎ちゃんぽんとは別物。魚介だしのあっさりやさしい中華麺とでもいいましょうか。

ちゃんぽん亭総本家
ちゃんぽん亭総本家

 自分がまだ実家にいたころ(かれこれ四半世紀前)は大津にはまだ店舗展開していなかったので知らなかったんだけれども、最近Rとテレビ番組を見て知った次第。

ちゃんぽん亭総本家 | 創業昭和三十八年の近江ちゃんぽん専門店

 それから両親が入院している病院へ見舞いに。病院は実家のすぐ近所なので、実家まで郵便物を取りに帰ったり、両親のための買い出しをしたり、それから母からの説教を聞き流したり。それにしても、自分が実家を出たときに比べると両親ともどもすっかり年老いたなぁ、なんかもうそうとうに老人になってしまったんだなって思わずにはいられなかった。

読了:小さな習慣[スティーヴン・ガイズ/田口 未和]

小さな習慣とは、毎日これだけはやると決めて必ず実行する、本当にちょっとしたポジティブな行動。この方法を使えば、すべてのことは、習慣化し、目標を達成でき、夢を叶え、人生を変えることができる。何しろ「小さ過ぎて失敗しようがない」のですから。

 新しく習慣を身に着けるにはどうすればいいのか、脳の仕組み(癖)を踏まえた、また著者の体験に基づいたハウツー本。以下に著者の主張をまとめる。

 これまでの本を見ると、ある行動を習慣化するにはどうすればいいのかは、モチベーションが保てるかという話に帰着することが多いのだが、人間の脳の癖を考慮すると報酬なしでモチベーションを保つというのは実は難しい。モチベーションよりも意志の力による方がよい。ただし、最初のハードルが高いと毎日意志の力に頼るというのも続かない。「1日30分は運動をする」というのは、運動をする機会のない人にとってはあまりにも高すぎるハードルだ。というわけで、実行するのに苦労をしない程度まで小さくした習慣から始めよう。どのくらい小さいかというと、「1日1回腕立て伏せをする」くらい。習慣にするにはばかばかしいと思えるくらい小さいほうが良い。こんな程度なら、どんなに疲れていたとしても1分もかからないからすぐできる、やらないほうがどうかしてるというハードルの低さにしておく。これでも無理なら、「ヨガマットを引く」「うつぶせになる」くらいにまで下げてもいいそうだ。要は、できない、しない理由にならないくらい小さくしておく。一度始めたら、ひょっとしたらもっとやりたくなって10回腕立て伏せをするかもしれない。それならそれでOK。また一日1回でも腕立て伏せができれば、その日の目標はクリアしたという肯定感が生まれる。これが続けば、脳はそのうちこの習慣に対する抵抗がなくなり、気づいた時にはきっと習慣化しているだろう。

 著者はほかに「1日50words以上の文章を書く」「1日2ページ以上本を読む」とかを習慣化させたそうだ(あくまでも最低ラインで実際にはこれ以上の行動をしていることの方が多いそうだ)。なるほど、やることを小さく具体的にすることで、意志の力を引き出しやすくするのだね。実践方法、注意点なども載っていて、目標を立てるものの何度も挫折している自分には参考になるところ多し。試してみようかな。

小さな習慣[スティーヴン・ガイズ/田口 未和]
小さな習慣[スティーヴン・ガイズ]【電子書籍】

ナショナル・ミュージアムへ散歩

ぶらぶらと散歩に出かけ、しばらく歩いたのちに、ふと行先も考えずに都バスに乗って(今「天気の子」とコラボレーションしてるんだね)「さて、どこまで行こう」と考える。不忍通りを通るバスだから、根津(言問通りと交差する所)で降りて上野の国立博物館まで歩いてみようと(徒歩15分くらい)。

国立博物館は日本に4館ある(東京(上野)、京都、奈良、九州(大宰府))。上野の国立博物館は東京国立博物館(愛称:トーハク)。上野公園にある一群の博物館、美術館、動物園の中では一番好き。アニメ映画「時をかける少女」にも主要な場所として登場した施設。

東京国立博物館 – トーハク https://www.tnm.jp/

URLがシンプル(シンプルすぎて知らないと本当に公式サイトなのかさえわからない)。tnm は Tokyo National Museum ね。参考までに各国立博物館のトップページへのリンクを載せておきます。

京都国立博物館 https://www.kyohaku.go.jp/jp/
奈良国立博物館 https://www.narahaku.go.jp/
九州国立博物館 https://www.kyuhaku.jp/

kyohaku, narahaku, kyuhaku なのに、東京だけ tnm 。京都と奈良は「go」(government 政府の略、日本政府の機関や省庁の所管する研究所、国立研究開発法人などに対して割り当てられる)を外さないところに、正統性へのこだわりを垣間見るような思いがする。

一番新しい平成館で、特別展「三国志展」をやっていたので、のぞいてみる。本館に外国人が多かった(半分くらいは外人だったのでは?)のに比べると、こちらはほぼ日本人だけでごった返していた。そりゃ日本に来る外国人観光客がわざわざ中国をテーマにした展示を好き好んで見に来ることはないよなぁとおもいながらも、「日本人って本当に三国志好きなんだなぁ」と改めて実感。

中国の正史って、皇帝が歴史家に命じて、前王朝の歴史を書かせるというおもしろい仕組みなんだけれども、これは中国では王朝の交代のことを「革命」と呼び(易姓革命)、王朝の正統性を主張するために前王朝がなぜ滅んだのかを記すということになっているのだ。

wikipediaの「正史:中国の正史」の項

「三国志」は正史二十四史の一つなんだけれども、日本で一番有名な「三国志」はおそらく横山光輝のマンガ「三国志」であろう。ちなみに横山マンガは「三国志演義」(明代に成立したエンターテイメント歴史小説)をベースにしている。ところどころに横山マンガの原稿が展示してあるのがほほえましい。ちなみに展示自体は「三国志」をもとにした、最近の考古学的知見の展示。

『三国志演義』とは?正史『三国志』と何が違う?中国で呂布は美男子だと!? – BUSHOO!JAPAN(武将ジャパン)

「三国志」は正史だけれども、「史」ではなく「志」である。学生のみんなは筆記テストで間違えないようにしよう。「日本書紀」が「記」じゃないのと同様ね(「古事記」は「記」)。

三国志の「志」はなぜ「史」ではないのでしょうか。 – 二十四史の中で志にな… – Yahoo!知恵袋

ほかにも今回の展示は結構凝っていて、有名な「赤壁の戦い」に一室を当てており、天井から奥の壁に向かって大量の矢が放たれている状況を再現した意匠は圧巻。

赤壁の戦い
赤壁の戦い展示室

(今回の展示は写真撮影OKなのです)

ふらっと寄っただけだったのに、意図せず素敵な展示を見ることができました。

それと、ミュージアムショップって楽しいよね。仏像写真のクリアフォルダ、仕事で使うとなるとかなりシュール。埴輪の縮小レプリカとか買う人いるのかね?とか思いながらも、心惹かれる(買おうとまでは思わないけれども)。

エレベータの開閉ボタンのピクトグラムってわかりにくくない?

 世の中への個人的な不満を垂れ流すブログに成り下がっております。いや、決して対象物を貶めようとかそういう悪意を持ってやっているわけではなくて、こうなっているとより良くなるんじゃないかなぁという希望的な将来を見据えて、現状の問題点を指摘しているつもりです。具体的にこうしろとかあんまり提案してないけど……。

 今日のお題は「エレベータの開閉ボタン」です。よく三角形を組み合わせたピクトグラムで表現されているの見かけない?あれわかりやすい?ラフは初めてのエレベータだと一瞬どっちがどっちだっけ?って迷うことがあるよ。本来一瞥してすぐ何を意味するのかがわかるのがピクトグラムの役割じゃないの?なのに、なぜエレベータの開閉ボタンにこのわかりにくいピクトグラムを採用することが多いのだろうか?エレベータって法令上も安全確保に厳しい設備なわけじゃない、それがこんなことでいいのか?

エレベーター 開閉ボタン 三角形 – Google 画像検索

エレベーターの「開閉ボタン」を押し間違える人のイラストに共感の声!ピクトグラムは間違いやすいとの研究も – IRORIO(イロリオ)

 ■ケース1
 うちの職場は最近テナントが増えて、朝の出勤時に1階ロビーにエレベータ行列が出来ております。どうしたって、エレベータに乗り込んだ後も人々がいくぶん殺気立ってしまうのは避けられない。しかも各階で停止されるとなると、さらに上階へ向かう人たちのイライラ度もますます上がってしまう感じ(自分の職場は結構この建物の上階の方)。降りるときは「すみません」と人をかき分けそそくさと逃げ出すようにする人が多く、また操作盤の近くに陣取ってしまった人は降りる人がいなくなったとみればすぐさま「閉」ボタンを押すのが礼儀みたいになっている。「閉」ボタンと書いたけれども、例によって三角印を2つ組み合わせたピクトグラムによるもので、「開」と「閉」を表現したボタンが、同じ大きさ、同じ色で横に並んでおります。「閉」と思って押し続けたボタンが「開」だった時は、俺はこのまま人々の冷たい視線でにらみ殺されるのではないかと思うくらいです。

 ■ケース2
 自宅の最寄り駅に最近バリアフリー化の一環としてエレベータが新たに設置された。後付けのエレベータなので、その出入口には改札からすぐエレベータがあるのみ、階段などはない。1台のエレベータしか使えないホーム直付けの改札口なのだ。先ほど、そのエスカレータを利用したのだが、一緒に乗った方が、一生懸命「開」を意味するピクトグラムボタンを連打して、扉がいつまでたっても閉まらないことに狼狽されていた。

【定期】個人番号カード

 今回は技術の話ですが、リンク先が数年前の情報とか古めのものもあるのでお気を付けください。

 ラフが所有している運転免許証はゴールドなのだ。なんといっても、車を運転することがないのだから当然といえば当然か。もはや車の運転の仕方忘れてるから、ゴールドだからって優遇されるいわれもないような気がする。というか、危ないから運転させるなって思う。それでも免許の更新時期が来れば律義に出かけて行って、手数料を払って、最短コースの講習を受けて、新しい免許を受け取るという儀式をこなしている。というのも、わりと手軽に使える公式の身分証明書だからだ。

 実をいうと、個人番号カードも持っている(通知カードではない)。もちろん電子証明書も格納済み。e-Taxで確定申告もできます(というかこのためだけに取得した)。本当ならこっちを身分証明書として使えばいいんだけれども(運転免許証の更新やめて)、これをあまり人前で使いたくないのは、絶対に人に知られてはいけないとされる個人番号(マイナンバー)がカードの裏面にものの見事に記載されているからだ。もちろん身分証明として個人番号カードを使う場合は、一般的な民間企業に対しては表面だけでいいことは知っている。見せられるほうも、裏面を見てはならないとかコピーを取ってはならないとか細かい規則はあるんだけれども、だからといって身分証明書ですといって、受付や窓口の人に預ける(手を触れさせること)なんてことはやっぱり怖くてできない。だって、単純にひっくり返すだけで裏面なんてすぐ表ざたになるわけなんだよ。「ひっくり返しましたけれども裏面は見ていませんよ」なんて言われても、それは何かの古典ギャグですか?って感じじゃん(ひっくり返したので、今はこちらが表面です。明日という日は永遠に来ない風)。

 個人番号カードって交付されるときに、フィルムケース(昔新品のテレホンカードとかで使われていたようなやつ)を一緒にもらえるんだけれども、これがカード裏面の個人番号部分をマスキングするようになっている。ただし割とピンポイントに個人番号部分なので、ケースからカードをちょっとずらすだけで番号なんて見放題。ちなみに表面も、極小で書かれている性別と臓器提供意思表明部分がマスキングされる。でも大事な部分をまだマスキングし忘れていますよ。裏面の左下にあるQRコードです。これスマホとかで読み取ればすぐわかるんだけれども、個人番号そのものが何の修飾もされず生のまま(つまり12桁の数字)で、ぶっこまれているのだ。おいおい、ここマスキングしなくていいのかよ。パッとみただけではわからないから大丈夫?ってことなのかな。セキュリティの知識が乏しいと、数字の部分がマスキングされているから大丈夫だと、Twitterとかに個人番号カード裏面写真を投稿しちゃう輩が出てくるぞ!

知らないと危険!マイナンバーカードと一緒にもらえる「専用ケース」の落とし穴 | BUZZmag

総務省の発表した見解をぜひご賞味ください(上記の記事中にリンクされているものは注意喚起のために4日ほど先に個人情報保護委員会によって発表されたもの。内容的には次のほうがより具体的)。なかなかに味わい深い「考え方」が堪能できます(言い訳ではなく本気で言ってるのか?)。

インターネット等にマイナンバーカード裏面のQRコードを掲載することに対する注意喚起(PDF)(平成28年6月24日)

 わりと、素でびっくりセキュリティ。しかも個人番号カードって持っているからといって何ができるわけでもないのだよ。年に1回でもとることがあればいいほうの住民票とか印鑑証明がコンビニでも取得可能とか言われてもね。確かに、時間的制約や交付窓口の類が近くにないとかいう場合は便利なのかもしれないけれども、それでもそんなにしょっちゅう使うわけではない。窓口に行ったって交付手数料は100円くらい高いだけ。個人番号カードって圧倒的に持っていると便利というものではないのだ。なくてもちょっとだけ不便なことがあるかもよという程度。むしろ、セキュリティ上の不安を考えたら所持するのは割に合わない気のほうが大きい。

東京新聞:マイナンバーカード普及率12.8%止まり 来年から更新時期:政治(TOKYO Web)

 ラフは個人番号カードをIT系ガジェットとしてとらえていて、e-Taxも仕事上知っておいたほうがいい(どういうものか経験しておいたほうがいい)かなぁとか言うそういう理由で所有しているのであるが、持っているから人生が格段にスマートになったとかいうことは全くないのだ。

確定申告でe-Taxが使いにくい3つの理由。おすすめは郵送|ポチのすけ

 結局、現状の個人番号カードでは身分証明書として利用できればほぼ役目は果たしたって感じじゃないかな。総務省ががんばったって、当分は普及しないよな。さて、じゃ、身分証明としては運転免許証と個人番号カードのどちらが優れていてどちらを使うべきか(どっちが個人情報の漏洩がより少なくて被害が少なく済むか、という言い換えだと悪意があるか?)。やっぱり自分はこれからも運転免許証を使うと思うな。公安と総務省のどちらを信用するか問題という見方もできるかな。まぁ、セキュリティは厳しくしても「情報」というものは現状どっかで絶対漏れるくらいの覚悟は必要だと思うけれどもね(だからといって漏らしてもいいとか漏らしても仕方がないというわけではないよ)。便利さとのトレードオフ。

 セキュリティに詳しい方にはこのようにおっしゃる方もいますよ。

運転免許証よりマイナンバーカードおもて面を提示するほうが本人確認方法として安全 | まるおかディジタル株式会社

大人の人数は、男性X名、女性Y名で申請をお願いします。

 近頃のブログの内容がクレーマーっぽくなっている。しかも割とどうにかなる、人によってはどうでもいいことに対して文句を言っているような気がする。あぁ、こうしてラフは切れる老人っていうのになっていくのかもしれないなぁと思うこの頃だよ。(クレームをつけたいのではなく、こうなっていると便利かもしれないよっていう関係者への提案程度にとらえていただけると幸いです)

 さて、8月に帰省するために新幹線の切符の手配を、あるJR系の旅行会社のサイトでポチって来ました。そこで、ちょっと違和感を持ったのが、人数を指定するための以下の画面。(スクリーンキャプチャ掲載してしまうと、どこのサイトかわかる人にはすぐわかってしまいますよね。でも、悪意があって掲載したわけじゃないですよ、純粋に「なんでこうなっているんだろう?」って疑問に思っただけですから。このサイトそのものはスムーズに予約のできるとっても便利なサイトですよ。)

ツアー参加人数申込画面
ツアー参加人数申込画面

 赤枠で囲ったように、大人の人数を男性・女性別に入力するようになっているんですよ。性別ごとの申告って必要なのか?ましてや今回自分の場合は手配を依頼したのは新幹線の切符。新幹線に乗るのに今まで性別を問題にされたことないし、そもそも申告した覚えもない。旅券とか航空券とかなら、性別の申告と明記は、完全ではないもののセキュリティ上本人確認が可能な限り迅速にできるような工夫の一つなんだと認識しているからまぁいいよ。だって本来的には交通手段として人を輸送するっていうだけのことであれば性別は問題ないように思うもん。

 以下、システム上なんで大人の性別ごとの人数申告するようになっているのかの推測です。おそらく、このサイトは旅行会社のものであるため、自分のように新幹線の切符手配だけでなく、宿泊を伴う旅行の申し込みをする人もいるはずだから、そういう場合にも備えた汎用フォームにしてあるのだと思う。性別情報が必要になるかもしれない場合って、宿泊施設の関係や女性専用深夜バスの手配とかかな。もっとも、これらだって需要予測や本人確認くらいの意味しかない気はするんだけれどもさ。だって自己申告だし嘘もつこうと思えばつけるし。それはさておき、近頃、宿泊施設にしても手配時において厳格に性別が重要なところってあるのかな?温泉宿とか宿坊とかかな?例えばホテルや旅館に予約するときって宿泊者の性別の申告って必要だったっけ?久しく申し込みしたことないから覚えてないや。申告したところで何に使うのだろうか?男女別に部屋を用意してほしいとかいうリクエストをするのであればわかるが、家族(家族の厳密な定義はあえて触れない)とかだったらあまり関係なくない?

 本来的には旅行の手配に性別が関係ないことのほうが多いわけだから(推測です)、ましてや性別の問題がいろいろ取りざたされて面倒くさいことになっている時代でもあるわけだし、システム上性別の申告は必要なければ原則不要にしておくべきじゃないかな。それでどうしても必要な場合(海外航空券の手配とか)にのみ特別に対応しておくのが今どきのシステム設計なんじゃないかなぁとか思ったり思わなったり。ま、システム構築するのも改修するのも時間とお金は当然かかるからそんなすぐに対応できるものとも思ってないけれどもね。必要となるであろう情報はあらかじめ入力しておいてもらうというできるだけ汎用的なものを設計しておきたいという思想も(共感はできないけれども)わかるしね。

 あ、もっとも以上はラフが勝手に推測しているだけで、性別の申告が必要なずっと深遠な理由があるのかもしれません。ラフが知らないだけで実は鉄道の予約システムにおいて、不要なトラブルをあらかじめ避けるためできるだけ隣同士には異性が来ないようにすでにシステムが設計されているとかだったら、それはそれですごい気がする。おしえて!えらいひと。