病気名外来語は難しい

 海外に住むと困るのは病院らしい。症状を伝えるのも難しいらしいが、問診表も書くよりも前に何が問われているのかさえ分からないとか。

そういえば中学の英語の教科書に、盲腸で入院している友達を見舞うシチュエーションがあった。盲腸というか虫垂炎はappendicitis(アペンディサイティス)なのだが、中学英語にしてはかなり難易度の高い単語だよね。でもまぁ、中学生あたりが日常の当たり障りのない病気で入院するとなると、虫垂炎くらいが適当なのだろうな。ガンで入院とか重すぎるし(でもcancerは習ったような気がするのはなんでだろう)。ちなみにappendicitisとappendix(付録とか付記とかで本とか書類の最後についていることが多い)が同じ語源だということに気づいたのはつい最近。

コアなユーミンファンにとっては「ミエロジェーナスロイケミア」(Myelogenous Leukemia)というものは常識であろう(歌詞に出てくる)。ちなみにこれはドイツ語で骨髄性白血病。

読了:皇帝フリードリッヒ二世の生涯【電子書籍】[ 塩野七生 ]



塩野はその著書「ルネサンスとは何であったのか」において、ルネサンスの先駆けは聖フランチェスコとフリードリッヒ2世だと述べている。なぜ神聖ローマ帝国皇帝フリードリッヒ2世がルネサンスの先駆けと考えられるのか、本書ではフリードリッヒ2世の生涯を描く。キリスト教が絶大な力を持った中世半ば、ローマ法王インノケンティウス3世は「法王は太陽、皇帝は月」と主張するのに対して、フリードリッヒ2世はキリストの言葉「カエサルのものはカエサルに、神のものは神に」(カエサルとは皇帝のこと)に帰って政教分離を目指しローマ法王と対立した。フリードリッヒ2世がそのような考えを持った背景、どのような統治を目指してどのような施策を行ったのか、そして死後に彼の属すホーウェンシュタイン家は没落したが、確実にルネサンスへの向かう様子が描かれる(ルネサンスが大輪の花を咲かせるのはこの約200年後)。ローマ教皇庁が中世の代名詞ともいえる異端裁判所を開設したのもフリードリッヒ2世に対抗してのものというのが非常に面白い。中世のど真ん中、十字軍時代、ルネサンスに向かう動きが芽生えたときに、悪名高き異端裁判所も開設されたのだ。

皇帝フリードリッヒ二世の生涯(上)【電子書籍】[ 塩野七生 ]
皇帝フリードリッヒ二世の生涯(下)【電子書籍】[ 塩野七生 ]

はじめての姪との出会い

 弟の娘、いわゆる姪と呼ばれる存在に、初めて会った。へぇ、こんな子だったんだ。と、小学5年生だとか。今まで会ったことがないということのほうがおかしいのか?学校のクラブの金管バンドに所属していてトロンボーン吹いているんだって。おじさんもトロンボーン吹いているんだよ。

遺憾

 「はなはだ遺憾」というのは「とっても残念」と感想を述べているだけだ。「遺憾の意を表する」も「残念に思っていることを表明する」ってだけ。「遺憾」は謝ってなどいないし、怒ってもいない。思うように事態が進まなかったことを「残念に思う」っていうことなので、皮肉っぽく非難する雰囲気はあるかもしれないが、大したことは言っていないのである。

 謝るならちゃんと謝ろう。

「高輪ゲートウェイ」

即座に考え直すべき珍名「高輪ゲートウェイ駅」~山手線新駅名から透けて見える「ポスト・トゥルース」

本文中「荒井(松任谷)由実」の漢字が「実」ではなく「美」になっているのはご愛敬。現実的観点からなぜやめたほうがいいのかは説得力あり。

「高輪ゲートウェイ」に批判、「虎ノ門ヒルズ」に納得の声が多い理由

なぜ「ゲートウェイ」なのかにJR東日本のプロジェクトあり。まぁこれが決定した背景なんでしょう。ちゃんと説明すればいいのに。

白い恋人

Aさんが北海道出張のお土産に石屋製菓株式会社の有名な北海道土産を買ってきてくれた。翌日、別途北海道出張に出かけていたBさんが同じ石屋製菓株式会社の有名な北海道土産を買ってきてくれた。連日、恋人まみれ。

腰痛

 ラフはヘルニア持ちである。時々突発的に重い症状が出ていたんだけれども、数日すると症状が軽くなるのでだましだましやり過ごしてきた。ところがここ数日、腰痛がだまされてくれなくってずっと痛いのだ。椅子から立ち上がったりしたときに、「うーーー」とうなりながら、痛みのため息を止めて、しばらく動けず固まっていたりする。運動不足による筋力低下のためなのではないかと思っているのであるが、さてどうしたものか。思えば運動と呼べるものはこれっぽっちもしていないからなぁ。朝晩の通勤で歩くくらいしか動いてないよ。

翡翠のごときおにぎり

 悪魔のおにぎりを作る際に、とんでもない量の青のりをぶち込んでしまい、翡翠のごとき緑色のおにぎりを誕生させてしまった。青のりの香りというか、もはや強烈な磯臭さを放つ苦みのあるおにぎりは、当然のごとくあまりおいしくなかった。「過ぎたるは猶及ばざるが如し」

読了:量子力学の世界 はじめて学ぶ人のために【電子書籍】[ 片山泰久 ]



20世紀に発展した科学分野の一つが量子力学。その入門書。量子力学とは何かを数字や式を使わずに概要を紹介する良書。著者は1978年没で本書は1967年刊行なのでもう50年前の本だ。実際本書では素粒子という概念の登場あたりで終わっており、量子力学の新しい知見は当時より格段に広がっている。量子力学が20世紀に広がったとはいえ、それまでにも知られていた現象を説明できるようになり、さらに新しい見方ができるようになったということを踏まえて、量子力学を通して科学の意義を問う姿勢は非常に共感できる。

量子力学の世界 はじめて学ぶ人のために【電子書籍】[ 片山泰久 ]