若々しく大胆な魂と冷徹な現実主義に支えられた時、政治もまた芸術的に美しい。ルネサンスとはそういう時代であった。女たちはその時、政争と戦乱の世を生き延びることが求められた。夫を敵国の人質にとられれば解放を求めて交渉し、生家の男たちの権力闘争に巻き込まれ、また時には篭城戦の指揮もとるー。時代を代表する四人の女の人生を鮮やかに描き出した、塩野文学の出発点。
塩野のデビュー作をようやく。ルネサンスイタリアの4人の貴族女性の人生。ルネサンス芸術の庇護者でもあったイザベッラ・デステ、父と兄の陰に隠れがちなルクレツィア・ボルジア、女傑カテリーナ・スフォルツァ、そして生国ヴェネツィアにいいように利用されたキプロス女王カテリーナ・コルネール。塩野自身は全く共感できない女性もいると言いながらも、どの女性の人生も魅力的に描かれている。
こちらの記事もぜひ!!
- 読了:東京藝大で教わる西洋美術の見かた[佐藤 直樹] (2021年10月23日)
- 読了:ロング・ロング・アゴー(新潮文庫)[重松清] (2020年7月19日)
- 読了:わが友マキアヴェッリ フィレンツェ存亡ー塩野七生ルネサンス著作集7ー【電子書籍】[ 塩野七生 ] (2019年1月15日)
- 読了:皇帝フリードリッヒ二世の生涯【電子書籍】[ 塩野七生 ] (2018年12月17日)
- 読了:神の代理人 (新潮文庫) [ 塩野七生 ] (2018年11月27日)