アメリカ合衆国憲法の誕生/憲法批准と『ザ・フェデラリスト』/憲法を解釈するのはだれか/マーシャル判事と連邦の優越/チェロキー族事件と涙の道/黒人奴隷とアメリカ憲法/奴隷問題の変質と南北対立/合衆国の拡大と奴隷制度/ドレッド・スコット事件/南北戦争への序曲〔ほか〕
アメリカ史を時代ごとの憲法解釈の面(つまりは司法)からたどる。アメリカ史の主要トピックであるアメリカ独立、南北戦争、二度の世界大戦、またネイティブアメリカン問題、人種人権問題をアメリカがどうやって乗り越えてきたのか。司法(連邦最高裁とその判例における憲法解釈)を通してみてみるとアメリカ史にはこういう面白さもあるのかと思うところ多し。そもそも、アメリカの州(日本の都道府県とは違ったもっと独立性の高い存在)と連邦政府の関わりを憲法はどのように定めて連邦政府の権限を縛っているのか、連邦政府はどこまで州に関われるのかという遷移を知ることができる。憲法解釈のためのキーワードが素人には若干難しいものの、全体的には読みやすくおもしろかった。
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