オープンリーゲイ歌人の鈴掛真さんが、若い世代を対象にLGBTについて答えるエッセイ。オープンリーとしての覚悟と責任を持ってできるかぎり真摯に答えようとしている態度は好感が持てる。ゲイとして自分がどんなことに苦悩してきたかということも具体的に告白して、オープンリーとして生きていくことを決心したこと、そしてこれからの社会をこうしていきたいという意志と行動と呼びかけもきちんとしている。
鈴掛さんの他の短歌を読んだことがまだないんだけれども、本書の話題ごとに挟まれる短歌はどれも今ひとつ。若さと情熱と感傷は感じられるけれども、言葉が上滑りしているというか伝わってくるものが弱い。
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