人を紹介する際の意図しないアウティングの可能性

ラフは交友関係がそんなに広くはない。プライベートの関係だと、ゲイの友達かカミングアウト済みの友達(S吹奏楽団の人を含む)くらい。ということで、基本的にはラフのことをゲイだと認識してもらえていない人はあんまり友達とは思っていないのだ。ゲイであることが自分のすべてではないけれども、ゲイであることは自分の大事な部分ではあるのだ。だからそこの部分を知っておいてもらわないと、なかなか友達になるのはしんどい。偏狭なことではあるなという自覚はしているのだが。

さて例えばの話をします。S吹奏楽団は団員募集をしているけれども、例えばラフが人を紹介するとか、あるいは見学者や入団者(場合によってはお手伝いの方も)でラフと面識があると分かった人がいるとすると、S吹奏楽団の方はその人を「ゲイではないか?」とまぁ普通に思うでしょうね。中には「組合の方ですか?」とか平気で聞いちゃう人もいるかもしれない。でも、その人はノンケかもしれない。ゲイだとしてもカミングアウトする気のない人かもしれない。カミングアウトしていないゲイの中には自分がゲイだと疑われることさえ嫌悪している人だっているわけです。そうなると、ラフは自分から友達を紹介するのってあんまり乗り気じゃなくなってしまうんですよ。意図しないアウティングをしてしまうことにもつながってくるわけですから。過去にもそういうことになってしまった人がいる。もう本当に申し訳ないことをしたと思っているんだけれども、彼は「カミングアウトする手間が省けた」と言ってくれているのでまだ助かっているけれども。

ラフの友達に若いゲイの子がいる。彼は世間的にはカミングアウトしていないし、するつもりもないし、ゲイばれすることを非常に恐れている。先日、ラフの知っているある一般楽団を紹介してほしいと頼まれたんだけれども、意図せず彼のことをアウティングすることになってしまうかもと思い、依頼をやんわりと断った。断っただけでは申し訳ないので、ゲイが主体になっている別の団体の紹介ならできるよ?と申し入れたところ、その団体の素性を知っている人を通して、演奏会とかでゲイばれするのが怖いからと、彼のほうから断ってきた。

ラフはカミングアウト済みだから、ゲイ問題もそんなにないだろうと思われる方もいるかもしれないが、いろいろと面倒なこともまだまだあるんだよ。

会話の際に気をつけてること – fuchi’s diary
カミングアウトしたオープンなゲイこそ気をつけたいこと|LGBTメディア|Rainbow Life

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