【定期】個人番号カード

 今回は技術の話ですが、リンク先が数年前の情報とか古めのものもあるのでお気を付けください。

 ラフが所有している運転免許証はゴールドなのだ。なんといっても、車を運転することがないのだから当然といえば当然か。もはや車の運転の仕方忘れてるから、ゴールドだからって優遇されるいわれもないような気がする。というか、危ないから運転させるなって思う。それでも免許の更新時期が来れば律義に出かけて行って、手数料を払って、最短コースの講習を受けて、新しい免許を受け取るという儀式をこなしている。というのも、わりと手軽に使える公式の身分証明書だからだ。

 実をいうと、個人番号カードも持っている(通知カードではない)。もちろん電子証明書も格納済み。e-Taxで確定申告もできます(というかこのためだけに取得した)。本当ならこっちを身分証明書として使えばいいんだけれども(運転免許証の更新やめて)、これをあまり人前で使いたくないのは、絶対に人に知られてはいけないとされる個人番号(マイナンバー)がカードの裏面にものの見事に記載されているからだ。もちろん身分証明として個人番号カードを使う場合は、一般的な民間企業に対しては表面だけでいいことは知っている。見せられるほうも、裏面を見てはならないとかコピーを取ってはならないとか細かい規則はあるんだけれども、だからといって身分証明書ですといって、受付や窓口の人に預ける(手を触れさせること)なんてことはやっぱり怖くてできない。だって、単純にひっくり返すだけで裏面なんてすぐ表ざたになるわけなんだよ。「ひっくり返しましたけれども裏面は見ていませんよ」なんて言われても、それは何かの古典ギャグですか?って感じじゃん(ひっくり返したので、今はこちらが表面です。明日という日は永遠に来ない風)。

 個人番号カードって交付されるときに、フィルムケース(昔新品のテレホンカードとかで使われていたようなやつ)を一緒にもらえるんだけれども、これがカード裏面の個人番号部分をマスキングするようになっている。ただし割とピンポイントに個人番号部分なので、ケースからカードをちょっとずらすだけで番号なんて見放題。ちなみに表面も、極小で書かれている性別と臓器提供意思表明部分がマスキングされる。でも大事な部分をまだマスキングし忘れていますよ。裏面の左下にあるQRコードです。これスマホとかで読み取ればすぐわかるんだけれども、個人番号そのものが何の修飾もされず生のまま(つまり12桁の数字)で、ぶっこまれているのだ。おいおい、ここマスキングしなくていいのかよ。パッとみただけではわからないから大丈夫?ってことなのかな。セキュリティの知識が乏しいと、数字の部分がマスキングされているから大丈夫だと、Twitterとかに個人番号カード裏面写真を投稿しちゃう輩が出てくるぞ!

知らないと危険!マイナンバーカードと一緒にもらえる「専用ケース」の落とし穴 | BUZZmag

総務省の発表した見解をぜひご賞味ください(上記の記事中にリンクされているものは注意喚起のために4日ほど先に個人情報保護委員会によって発表されたもの。内容的には次のほうがより具体的)。なかなかに味わい深い「考え方」が堪能できます(言い訳ではなく本気で言ってるのか?)。

インターネット等にマイナンバーカード裏面のQRコードを掲載することに対する注意喚起(PDF)(平成28年6月24日)

 わりと、素でびっくりセキュリティ。しかも個人番号カードって持っているからといって何ができるわけでもないのだよ。年に1回でもとることがあればいいほうの住民票とか印鑑証明がコンビニでも取得可能とか言われてもね。確かに、時間的制約や交付窓口の類が近くにないとかいう場合は便利なのかもしれないけれども、それでもそんなにしょっちゅう使うわけではない。窓口に行ったって交付手数料は100円くらい高いだけ。個人番号カードって圧倒的に持っていると便利というものではないのだ。なくてもちょっとだけ不便なことがあるかもよという程度。むしろ、セキュリティ上の不安を考えたら所持するのは割に合わない気のほうが大きい。

東京新聞:マイナンバーカード普及率12.8%止まり 来年から更新時期:政治(TOKYO Web)

 ラフは個人番号カードをIT系ガジェットとしてとらえていて、e-Taxも仕事上知っておいたほうがいい(どういうものか経験しておいたほうがいい)かなぁとか言うそういう理由で所有しているのであるが、持っているから人生が格段にスマートになったとかいうことは全くないのだ。

確定申告でe-Taxが使いにくい3つの理由。おすすめは郵送|ポチのすけ

 結局、現状の個人番号カードでは身分証明書として利用できればほぼ役目は果たしたって感じじゃないかな。総務省ががんばったって、当分は普及しないよな。さて、じゃ、身分証明としては運転免許証と個人番号カードのどちらが優れていてどちらを使うべきか(どっちが個人情報の漏洩がより少なくて被害が少なく済むか、という言い換えだと悪意があるか?)。やっぱり自分はこれからも運転免許証を使うと思うな。公安と総務省のどちらを信用するか問題という見方もできるかな。まぁ、セキュリティは厳しくしても「情報」というものは現状どっかで絶対漏れるくらいの覚悟は必要だと思うけれどもね(だからといって漏らしてもいいとか漏らしても仕方がないというわけではないよ)。便利さとのトレードオフ。

 セキュリティに詳しい方にはこのようにおっしゃる方もいますよ。

運転免許証よりマイナンバーカードおもて面を提示するほうが本人確認方法として安全 | まるおかディジタル株式会社

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