ロボットは人間に危害を加えてはならない。人間の命令に服従しなければならない…これらロボット工学三原則には、すべてのロボットがかならず従うはずだった。この三原則の第一条を改変した事件にロボット心理学者キャルヴィンが挑む「迷子のロボット」をはじめ、少女グローリアの最愛の友である子守り用ロボットのロビイ、ひとの心を読むロボットのハービイなど、ロボット工学三原則を創案した巨匠が描くロボット開発史。
ロビイ/堂々めぐり/われ思う、ゆえに…/野うさぎを追って/うそつき/迷子のロボット/逃避/証拠/災厄のとき
アイザック・アシモフの古典SF。「ロボット工学三原則」をテーマにしたロボット短編集。ロボット工学三原則は耳にしたことがありだいたいどういうものかも知っているけれども、じゃこの名作古典SFを読んだことがあるのか?と問われると、ない。それどころか、こういう短編連作だということさえ知らなかった。
ロボット心理学者のキャルヴィン博士が語る、自身の半生と関わってきたロボット開発の歴史。架空の歴史とは言え、なるほどよく考えたもんだ。ロボット工学三原則の原則をかたくなに守るはずのロボットが、その原則ゆえに想定外の動きをしたり、そこから外れる道があった場合や、穴をついたり、いろいろなエピソードが語られる。
■ われはロボット 決定版(ハヤカワ文庫SF)[アイザック・アシモフ/小尾 芙佐]
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