奇蹟の新薬により目覚めた患者の人生を深い洞察力で描く医学エッセイ。解説/中野信子
第1部 プロローグ(パーキンソン病とパーキンソン症候群/嗜眠性脳炎(眠り病)について/嗜眠性脳炎の経過(一九二七年~一九六七年) ほか)/第2部 目覚め(症例1-フランシス・D/症例2-マグダ・B/症例3-ローズ・R ほか)/第3部 展望(展望/目覚め/試練 ほか)
ロバート・デ・ニーロとロビン・ウィリアムズ共演の映画「レナードの朝」の原作小説と思って積読してあったんだけれども、ようやく読んだよ。うん、原作ではあったんだけれども小説ではなかった。1960年代末にオリヴァー・サックス医師が嗜眠性脳炎の後遺症でパーキンソン症候群を呈している患者に、新薬であるL.ドーパ(ドーパミンの前駆体?)を投与したおよそ20名の症例と経過を記したエッセイ。それまで反応のなかった患者が目覚ましく正気に戻るものの、その後の症状は安定しないことが多く、多くの患者は綱渡り状態であった。そのあやうさに葛藤しながらも、医師として患者を一人の人間として扱うことに苦心する様も述懐される(だから映画の原作にもなったのだろう)。1970年代に出版されてから何度も改訂し、当時の患者は亡くなっていくがその後の実態解明報告とともに、映像ドキュメンタリー、演劇化、映画化の経緯も含めて附録に記載。
■ レナードの朝新版(ハヤカワ文庫NF)[オリヴァー・サックス/春日井 晶子]
■ レナードの朝〔新版〕[オリヴァー サックス]【電子書籍】
■ レナードの朝 : 作品情報・キャスト・あらすじ – 映画.com
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