ボルヘスはいくつかアンソロジーも編んでいるんだけれども、そのうちの一つ。「夢」(寝ているときに見る方)にまつわるエピソードが取り上げられているのだけれども、ボルヘスの思想を色濃く反映した幻想的なセレクションが特色(編者がどういう意図をもってそれらを選んだかというものが垣間見れてこそアンソロジーを編む意味がある)。見た夢、夢の解釈、夢を使ったトリック、そもそも夢とは何かといった古今東西の様々な「夢」の話(まさに夢幻の世界)。ボルヘス自身の著述も何篇か登場するのだが、これがまた秀逸。
■ 夢の本(河出文庫)[ホルヘ・ルイス・ボルヘス/堀内 研二]
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